最新ディスクレビュー／2003年　9月

　最新ディスクレビュー／2003年　8月　７月

#021


	Artist name:V.A(Tony Allen)/Compiled by kaoru Inoue Album title: Exclusive Tony Release:10/10 Label: P-vine Records トニーアレンバンド初来日記念企画。フェラ・クティ・バンドの「グルーヴの随」を担っていた伝説のアフロ・ビート・ドラマーにして、近年は彼のグルーヴを尊敬するイマの世代のクラブミュージック・クリエイターたちと交流が盛んで、昨年には、デイモン・アルバーン（ブラー、ザ・ゴリラズ）等が参加した最新アルバム『Homecooking』を発表したトニー・アレン。彼の近年のグルーヴを、自ら［SEEDS AND GROUNDS］レーベルを立ち上げ、DJ／クリエイターとして活躍をみせる井上薫が監修、選曲を担当。豊かな音楽知識を備え世界各地のグルーヴに鋭敏なアンテナを張り巡らし、唯一無二のセンスのDJプレイでフロアをわかせる氏ならではの選／構成は、＜アフロ・ミュージック＞を過去から現在へとつなげるトニーの姿を最も理想的に反映。トニーが仏・Cometレーベルから発表した2枚のアルバムからは勿論のこと、彼が参加したプロジェクト、彼が叩いたドラムパターンをサンプルし使用した曲、初CD化曲までを網羅し、クラブミュージック・リスナーから従来の亜フロ・ファン、そして、勿論トニーの最初に聴くべき１枚を探す初心者にも最強の内容！［Text provided by yamauchi/p-vine］
	Artist name: JEROME SYDENHAM Album title: V.A. / Ibadan People Release: 9/10 Label: Ibadan Recordings NYを拠点とするハウス・レーベルとしてはジョー・クラウゼル主宰・Spiritual Life Musicと並び高い評価を得ているジェローム・シデナム主宰・Ibadan Records。98年発足以来の足跡を確認するレーベル初のサンプラー的ベスト選曲・コンピレイション。発表スタンスが12インチ中心のため、初CD化楽曲も多数。また当コンピで初披露の新曲も盛り込まれ、更に当レーベルのサウンド指向をリスナーにより快適かつ理想的に体験していただくため、ジェローム自らが監修／選曲を担当。［Text provided by yamauchi/p-vine］
	Artist name:DJ Spinna/Bobbito Album title: The Wonder Of Stevie Release: 8/20 Label: Harmless NYアンダーグラウンシーンの重要人物であるDJ SpinnaとBobbito の2人が崇拝する、スティーヴィー・ワンダーの名曲、プロデュース作品、カバーバージョンなどを集めて、UKのHarmlessより、遂にリリース。 Hugo Montenegroによる、’You Got It Bad Girl'Jose Felicianによる、Golden Lady、Ramsey LewisのSpring High 、 Cedar WaltonのAnother Star も聞き逃せない。クラッシックソウルから、ジャズ、ラテン調など、スティービーが本当に多くのアーティスト達に与えた影響がわかる2枚組。［Text by T.sasaki］
	Artist name:Erykah Badu Album title: ワールドワイド・アンダーグラウンド Release: Label: モータウンエリカ・バドゥの３年ぶりとなる、噂の新作「Worldwide Underground」がリリースされた。今作は、よりアンダーグラウンドなクラブサウンドの要素を各曲にちりばめられ、前作『ママズ・ガン』とは印象が異なり、オーガニックが売りだった彼女の新しい一面を垣間見る事ができる。『ブラウン・シュガー』収録の「Love Of My Life」オリジナル・ヴァージョンに加え、クィーン・ラティファ、アンジー・ストーン、バハメディアをフィーチャーしたリミックス・ヴァージョン「Funk You Up」など、かなり楽しめる内容となっている。［Text by maki］
	Artist name:Snoop Dogg Album title: Ｗｅｌｃｏｍｅ　Ｔｏ　Ｔｈａ　Ｃｈｕｕｃｈ　Ｖｏｌ．２ Release:2003/09/20 Label: Ｏｃｔａｖｅ／Ｄｏｇｇｙ　Ｓｔｙｌｅスヌープ・ドッグの『Welcome To The Chuuch　Ｖｏｌ．２』が遂にリリース。限定で発売されてすぐに売れ切れてしまう程のかなりヤバい話題作。今年の１２月にアルバムがリリースされる予定のウエストコーストを拠点とするユニット"２１３"　（Snoop+Nate Dogg+Warren G)による、ファースト・トラック、Wu-Tang の"C.R.E.A.M."、Snoop Doggの大ヒット作"Beautiful"をCharlie Wilsonがカバー、B.D.P.のヒップホップクラシック "You Must Lean"からインスパイアされたトラックなど、前作から更にパワーアップしたアクの強い内容となっている。［Text by shige］
	Artist name: ドミニク・ファリナッチ Album title: 「セイ・イット」 Release: 9/19 Label:M&I 若手新人トランペッターが久しぶりに出現した。若冠２０歳のドミニク・ファリッチだ。トランペットを力まかせに吹くのではなく感情のおもむくままに内省的に演奏する。それが少しもわざとらしくない。どんなトランペッターも過去の名人クリフォード・ブラウンやチェット・ベイカー、現在の達人ウイントン・マルサリスに比較される宿命にあるが、そんな枠を超えて新鮮だ。情緒が豊かでこれも天才の条件のひとつ。「ジャスト・イン・タイム」に聴き惚れた。［Text by Shou Nagasawa］
	Artist name: レイチェルZ Album title: 「愛は面影の中に」 Release: 10/21 Label:ヴィーナス女性ピアニストならではの感性がアルバム全篇に漂う。ロックの名曲を彼女流にジャズ化して演奏している。ステイングの「フラジャイル」を何度も聴いてしまった。ジャズのスタンダード曲ばかりに聴き飽きている耳には実に鮮度抜群だ。録音の良さが売り物のヴィーナス・レコードだから音が良いに決まっている。何度も聴きたくなるこんなジャズ・アルバムも近頃珍しい。推薦！［Text by Shou Nagasawa］
	Artist name: 滴草由実 Album title: TAKE ME TAKE ME Label: Release date: 03.9.25 REVIEW: 今年7月に「Don't you wanna see me <oh> tonight ?」で堂々のデビューを果たした、才能溢れる実力派R&B Singer“滴草由実”。触れれば触れるほどに、心を満たしてくれる歌唱力と音感を備え持つ彼女の次なる作品は、またしてもそのヴォーカルを充分に聴かせてくれるミディアム・チューン「TAKE ME TAKE ME」。キャッチーなメロディに、一人一人に向けた力強いメッセージが込められた心に残るナンバーとなっている。まだ彼女の曲を聴いたことのない方にも、1st Single「Don't you wanna see me <oh> tonight ?」と併せてお勧めしたい。［Text by Aya］
［8/25-9/25］

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	Artist name:V.A(Tony Allen)/Compiled by kaoru Inoue Album title: Exclusive Tony Release:10/10 Label: P-vine Records トニーアレンバンド初来日記念企画。フェラ・クティ・バンドの「グルーヴの随」を担っていた伝説のアフロ・ビート・ドラマーにして、近年は彼のグルーヴを尊敬するイマの世代のクラブミュージック・クリエイターたちと交流が盛んで、昨年には、デイモン・アルバーン（ブラー、ザ・ゴリラズ）等が参加した最新アルバム『Homecooking』を発表したトニー・アレン。彼の近年のグルーヴを、自ら［SEEDS AND GROUNDS］レーベルを立ち上げ、DJ／クリエイターとして活躍をみせる井上薫が監修、選曲を担当。豊かな音楽知識を備え世界各地のグルーヴに鋭敏なアンテナを張り巡らし、唯一無二のセンスのDJプレイでフロアをわかせる氏ならではの選／構成は、＜アフロ・ミュージック＞を過去から現在へとつなげるトニーの姿を最も理想的に反映。トニーが仏・Cometレーベルから発表した2枚のアルバムからは勿論のこと、彼が参加したプロジェクト、彼が叩いたドラムパターンをサンプルし使用した曲、初CD化曲までを網羅し、クラブミュージック・リスナーから従来の亜フロ・ファン、そして、勿論トニーの最初に聴くべき１枚を探す初心者にも最強の内容！［Text provided by yamauchi/p-vine］
	Artist name: JEROME SYDENHAM Album title: V.A. / Ibadan People Release: 9/10 Label: Ibadan Recordings NYを拠点とするハウス・レーベルとしてはジョー・クラウゼル主宰・Spiritual Life Musicと並び高い評価を得ているジェローム・シデナム主宰・Ibadan Records。98年発足以来の足跡を確認するレーベル初のサンプラー的ベスト選曲・コンピレイション。発表スタンスが12インチ中心のため、初CD化楽曲も多数。また当コンピで初披露の新曲も盛り込まれ、更に当レーベルのサウンド指向をリスナーにより快適かつ理想的に体験していただくため、ジェローム自らが監修／選曲を担当。［Text provided by yamauchi/p-vine］
	Artist name:DJ Spinna/Bobbito Album title: The Wonder Of Stevie Release: 8/20 Label: Harmless NYアンダーグラウンシーンの重要人物であるDJ SpinnaとBobbito の2人が崇拝する、スティーヴィー・ワンダーの名曲、プロデュース作品、カバーバージョンなどを集めて、UKのHarmlessより、遂にリリース。 Hugo Montenegroによる、’You Got It Bad Girl'Jose Felicianによる、Golden Lady、Ramsey LewisのSpring High 、 Cedar WaltonのAnother Star も聞き逃せない。クラッシックソウルから、ジャズ、ラテン調など、スティービーが本当に多くのアーティスト達に与えた影響がわかる2枚組。［Text by T.sasaki］
	Artist name:Erykah Badu Album title: ワールドワイド・アンダーグラウンド Release: Label: モータウンエリカ・バドゥの３年ぶりとなる、噂の新作「Worldwide Underground」がリリースされた。今作は、よりアンダーグラウンドなクラブサウンドの要素を各曲にちりばめられ、前作『ママズ・ガン』とは印象が異なり、オーガニックが売りだった彼女の新しい一面を垣間見る事ができる。『ブラウン・シュガー』収録の「Love Of My Life」オリジナル・ヴァージョンに加え、クィーン・ラティファ、アンジー・ストーン、バハメディアをフィーチャーしたリミックス・ヴァージョン「Funk You Up」など、かなり楽しめる内容となっている。［Text by maki］
	Artist name:Snoop Dogg Album title: Ｗｅｌｃｏｍｅ　Ｔｏ　Ｔｈａ　Ｃｈｕｕｃｈ　Ｖｏｌ．２ Release:2003/09/20 Label: Ｏｃｔａｖｅ／Ｄｏｇｇｙ　Ｓｔｙｌｅスヌープ・ドッグの『Welcome To The Chuuch　Ｖｏｌ．２』が遂にリリース。限定で発売されてすぐに売れ切れてしまう程のかなりヤバい話題作。今年の１２月にアルバムがリリースされる予定のウエストコーストを拠点とするユニット"２１３"　（Snoop+Nate Dogg+Warren G)による、ファースト・トラック、Wu-Tang の"C.R.E.A.M."、Snoop Doggの大ヒット作"Beautiful"をCharlie Wilsonがカバー、B.D.P.のヒップホップクラシック "You Must Lean"からインスパイアされたトラックなど、前作から更にパワーアップしたアクの強い内容となっている。［Text by shige］
	Artist name: ドミニク・ファリナッチ Album title: 「セイ・イット」 Release: 9/19 Label:M&I 若手新人トランペッターが久しぶりに出現した。若冠２０歳のドミニク・ファリッチだ。トランペットを力まかせに吹くのではなく感情のおもむくままに内省的に演奏する。それが少しもわざとらしくない。どんなトランペッターも過去の名人クリフォード・ブラウンやチェット・ベイカー、現在の達人ウイントン・マルサリスに比較される宿命にあるが、そんな枠を超えて新鮮だ。情緒が豊かでこれも天才の条件のひとつ。「ジャスト・イン・タイム」に聴き惚れた。［Text by Shou Nagasawa］
	Artist name: レイチェルZ Album title: 「愛は面影の中に」 Release: 10/21 Label:ヴィーナス女性ピアニストならではの感性がアルバム全篇に漂う。ロックの名曲を彼女流にジャズ化して演奏している。ステイングの「フラジャイル」を何度も聴いてしまった。ジャズのスタンダード曲ばかりに聴き飽きている耳には実に鮮度抜群だ。録音の良さが売り物のヴィーナス・レコードだから音が良いに決まっている。何度も聴きたくなるこんなジャズ・アルバムも近頃珍しい。推薦！［Text by Shou Nagasawa］
	Artist name: 滴草由実 Album title: TAKE ME TAKE ME Label: Release date: 03.9.25 REVIEW: 今年7月に「Don't you wanna see me <oh> tonight ?」で堂々のデビューを果たした、才能溢れる実力派R&B Singer“滴草由実”。触れれば触れるほどに、心を満たしてくれる歌唱力と音感を備え持つ彼女の次なる作品は、またしてもそのヴォーカルを充分に聴かせてくれるミディアム・チューン「TAKE ME TAKE ME」。キャッチーなメロディに、一人一人に向けた力強いメッセージが込められた心に残るナンバーとなっている。まだ彼女の曲を聴いたことのない方にも、1st Single「Don't you wanna see me <oh> tonight ?」と併せてお勧めしたい。［Text by Aya］
［8/25-9/25］