松浦俊夫 特別 独占インタビュー Toshio Matsuura exclusive interview

松浦俊夫/Toshio Matsuura exclusive interview
Interview & Text by jun ide
取材協力:Kaori Ichikawa,Yuko Ichikawa@Space Lab Yellow

●松浦さんの音楽的バックグラウンド
一番影響を受けたアーティストと、アルバムについて

やっぱり一番最初に自分で買ったジャズのアルバムだったのが、 マイルス・デイビスの’カインド・オヴ・ブルー’っていうのは、 これはすごくラッキーだったんだなって思っているんですよね。自分の 中でも・・その中で特に印象に残っている曲は、やっぱり今考えてみると ’オール・ブルース’なのかな〜って、気はしますね。ずっと色んな曲が好きで あっても常にこの曲は絶対に好きだなって思えますよね。 いつかオールブルースを自分なりにカバーしたいと思っていますが・・ あの曲って、変拍子じゃないですか・・3拍子なはずですが・・ で、電車の話しになりますが、電車の音って、時々3拍子に 聞こえる時があるんですよ。車輪の音とレールの音、あのガタン ガタンって 音。それから始まる’オール・ブルース’を創ってみたいなっていうのは夢としては ありますよね。これはもう実現してないからなんですけど、10年くらい前から ずっと考えてますよね。ただ電車とオールブルースが合うかどうか?は わからないんですけど。(笑)
それでジャズ・ミュージシャンの生きざまみたいなのは、どちらかって 言うとあまり有名じゃないんですが、デクスター・ゴードンっていうサキスフォニス トがいて、彼が出ていた’ラウンドミッドナイト’っていう映画があって、やっぱり ジャズって生きざまだよなって、で、そこから80年代後半のロンドンで沸き起こった ジャズで踊るムーヴメントとか、その流れから出て来た’ジャイルス・ピー ターソ ン’って言うDJ、彼には方法論として、今生きている中で、ミュージシャンじゃないけども、ジャズを創って行こう、模索して行くやり方って言うのは、やっぱりレコードを 使っていても、すごくジャズなんだなって意味では、’ジャイルス・ピーターソン’っ ていうDJはとてもジャズな男なんじゃないかな。かなり影響を受けたと思います。

●インスピレーションについて

やっぱり、DJなんで、何か音楽、音を聴いている・・音っていうか、例えば それは CD、レコードとかも含めて、あと映画の中でかかっている音楽とか・・例えば電車の中とに乗っている時に電車の音・・そういうリズムに何かインスピレーションを 受けた り、風の音だったり、街の中の雑踏の中にとか・・・何か、えも言われぬ音っていうのがすごくインスピレーションになる場合もあるので・・・まあもちろんスタジオでもイ ンスピレーションが沸く時は沸きますが最初のキッカケのアイディアは、スタジオ以 外ですかね・・・特に外の方が多いです。車を運転している時とかもありますし、そ したら車を止めて自分の電話機の中にそのアイディアだけをメモとして残しておいた り、ミュージシャンの方もそういう事しているって良く聞くんで・・やっぱり自分に 対してスケッチをどこまで残せるかっていう事なんで、やっぱり書くもの、 撮るも の、電話を含めて 何かどこかに残せるものっていうのは常に持ち歩いているつもりでいるんですけども.そういうとこから得たインスピレーションを活かしたトラックもあ りますよ。トイレの中に居て突然インスピレーションが沸いて、これだって思って、 トイレを出て直ぐにメモをしたりとか、ありますし・・(笑)

●新作渋谷ジャズ維新について渋谷ジャズ維新詳細へ

”イースト・ウインド”というレーベルを選んだ理由なんですけど、 以前所属していたレコード会社で、”イースト・ウインド”のコンピレーションを 企画していた事があったんですが、ちょっとした理由でとん挫してしまったんです。 それで今回ジャズ維新と言う企画であらためて、声をかけれもらった時にいくつか レーベルを上げてもらって、その中から選んでくださいと言う事であったので、 迷わず、イーストウインドを選びました。

●松浦さんにとってズバリJazzとは?
聴く事、リミックスする事、ライブでプレイする事、、

そうですね。意識的に・・意識しているのかな?!やっぱり・・あの〜 自分にとってのジャズ感みたいなものジャズ・ミュージシャンでは無いので、 すごく音楽的にはうまく説明出来ないんですが、やっぱり自分が思う所 だと人と違う何かを見つけだして行くもの。人と違う組み合わせを考えて、そこ で他に無いようなものを模索ゆくっていうのが、すごくジャズじゃないかなと思う。 その結果、もしかしたら、その先にあたらしい何かが見えてくるかもしれないし、 それがもしかしたら、何年かして、何かっていうジャンルになったり、ムーヴメン トになったりして行くのかな〜っていう気はすごく最近します。

プレイしている時の心境
う〜ん、かけている時は、ナンにも考えてませんね。それが一番いい状態な のか な!?とにかく、先へ先へ進めようっていう意識っていうか、それだけなのかもしれないですね。変に意識しちゃうと自分の中で外しちゃうっていうのがある。本当は軽く酔っ ぱらっている状態の方が何も考えなくていいかなって思うんですけど。ダメージにな る事が多いので(笑)出来るだけお酒も飲まずにフラットな状態で、何も考えられない所に 行けて、その中で何かが見えたりとか、で、リスナーの人たちも何か感じてくれたら 一番いいなって思います。

●今後のリリース予定など

自身のアルバムっていう形ではまだ自分の中で、明確な”これ”っていうのが あるまで、どの名義で、どんな形で、どんなコンセプトでアルバムを出すか どう か?って言うのはまだ未定なんですけども、これから出て行くものとしては、ノルウエイの’JAZID’っていうレーベルのコンピレーションに2曲参加しているのと、あ とはショーン・エスコフリーっていう先日日本にも来日した、シンガーのリミック スに参加してますし、あと日本のアーティストで言うと、’ラクラ’というデュオの アーティストのリミックス。それから3月の終わりに、今度はビクターから’プレス テージ’のコンピレーションを出す予定です。それは、’センシャル・ジャズ’すご く官能的なジャズの集合体みたいなコンピレーションを今企画してます。あとは’ア ストール・ピアソラ’って言う、アルゼンチンのタンゴアーティスト、もう亡くなっ てしまったんですが、彼のリミックスアルバムにも参加してます。色々とや ってま す。

●その中で特に一番おすすめの作品は?

やっぱりリスナーの人に一番わかりやすいと言った意味では、今度出るコン ピレー ションが一番分かりやすいと言うか・・。シップスと言うセレクトショップの企画のコンピレーションと言う事で、企画からアートディレクションまで全てやらせていただい て、すごく普通のジャズじゃないし、かと言って、今のジャズでもないし・・・昔の 60年代とかが中心になっていると思うんですが、すごくあやしげな雰囲気をもった 民族的な要素の含まれる、それがアフリカだったり、ラテンだったり、中近東だった り、インドだったり、民族的な要素を含めた官能的なジャズの集大成と言った感じで す。3月の終わりに発売する予定で、センシャル・ジャズと言う名前です。それがお すすめと言えばおすすめです。

●UFOを独立した経緯、そして今後の展開について

これは、結果的なものかもしれないんですけど、一区切りって十年かなと 思っていたんですけど・・やっぱり12進法っていうのが、人間にとってあって、 12年で一区切りなんだなって・・。まあ結果として、UFOをはじめてから 12年 ・・・まあ理由としても、一区切りつけようっていうのから来たわけじゃなくて、 結果的に一区切りついたっていう・・・で、自分の意識の中に何か次なる 未知の世界に歩んで行きたいっていう意識がすごく強くあったので、 まあ、卒業させてもらったって言う訳じゃないですけど、ひとりでまた あらたな自分探しの旅に出たという感じでしょうかね。わかりやすく言っちゃう と・・。だからやっぱり自分の気持ちに逆らわずに、何かを模索して行こうっていう 姿勢はこういう生き方を選んだ以上は仕方の無い事であって、進んで行くしか なかったという感じでしょうかね。今後の目標としては、12年間やってきた、DJクラ ブと言う言葉が産まれた頃から自分もDJとしてスタートして、10何年か経った後に、 その先に何があるのかって言う事を自分なりに探して行きたいし、それを形に出来たらいいなって思う。出来れば今年中にそれをひとつの形として、皆さんに提示出来た らいいなって、気はしてます。

[取材協力:Kaori Ichikawa(Createve assistant for Toshio Matsuura)、Space Lab Yellow,Interview & Text b jun ide

松浦 俊夫 Toshio Matsuura  http://homepage.mac.com/toshio_matsuura

1990年にUFOを結成。12年間の活動を経て2002年に独立。
その間、5枚のフルアルバムを全世界32ケ国で発売させ高い評価を 得た。またDJとしても国内外で活躍、20ケ国以上のクラブや フェスティバルに出演しクラウドを熱狂させてきた。またテレビや ラジオのパーソナリティーとしても活躍。多芸なところをみせる。 ソロ・ワークとしては、ミックスCD『NIGHT TRIP』(ユニバーサル) 、『FUELED FOR THE FUTURE』(コンポスト)、『MONDAY MICHIRU RECOLLECTIONS』(ポリドール)、『エリック・トラファズ』(ブルー ノート)、リミキサーとして『PUNCH THE MONKEY』(コロンビア)、 『AKIKO UPSTREAM』(ヴァーブ)などの作品を残している。 近作にはFANTSISTA名義での”OFFSIDE TRAP”を含む2002年ワールド ・カップ非公式ミックスCD『KICKIN IT』(ユビクティ)、 『 EARTH,WIND& FIREリミックス』(ソニー)、 『JAMES BROWNリミックス』 (ユニバーサル)などがある。 現在、渋谷FM『ファンタジスタ・レイディオ』のパーソナリティー (選曲も担当)をつとめている。 [渋谷ジャズ維新詳細へ


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Supported by Kaori Ichikawa , Space Lab Yellow 2/22/2003 Text & Interviewed by Jun Ide

 

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