Danny Krivit exclusive interview ダニ−・クリヴィット 特別 独占インタビュー

4/12/2003 : [Interview & Text by Jun Ide
Early development:
--まず、十代の頃どのようにして、DJに興味を持ち、
リ・エディットや、リミックスをするように?


そもそもDJする事は趣味だったんだ。若い時に将来何になろうかって?ちょっと考えた事があったけど・・・自分もすごくDJする事を楽しんでたし、父親がクラブを経営してた事もあって、そこで自分もDJを始めてる内に、次々に父親がクラブをオープンして、そこでも同じ様にプレイしたりしてたんだ。そしてだんだんとDJとしてのスキルを上げてって、気が付いたらハマってたんだよ。(笑)

--70年代当時、3スピード・リール・デッキ(大型のテープダビング機器)
を使ったキッカケを教えてください
。 

70年代頃、’リ−ル・トウ・リール’(大型のオープン・テープ・ダビング機器)は、凄く人気のある音楽編集機器だったんだよ。なぜならその当時今の様に、DAT(Digital Audio Tape),とか、CDは存在しなかったし・・・だから殆どの人たちが’リ−ル・トウ・リール’を使ってたよ。
自分も70年製の奴を手に入れて、基本的にそのテープに何か録音して、時々エフェックツをいじって、エコーをかけたりして遊んでた。 それから80年代初期に、エディターといっしょにリ・エディットプロジェクトをしてた時に、そのエディターが出来るって言ったにも関わらず、どうしてもその特定の編集が出来ないって状況になった事があって、すごくフラストレーションが溜った時があったんだ。  それから自分の友達に助けて貰い、’リ−ル・トウ・リール’の編集の仕方を 教わって、自宅に戻ってからも、編集の練習したりして、そんな状況から スタートしたんだ。今思えばあれが自分の一番最初のプロダクションだったんだ。

そして、なんだか知らない間にこの世界にどんどんと入り込んで行ったんだ。そもそも自分の家族や周りが音楽に関わりあっていたのもそうだと思うけど、たまたま、自分がDJをはじめた頃、自分の近所の知合いがポリドール・レコードのヴァイス・プレジデントで、リリースされたばかりのジェイムス・ブラウンのプロモを自分を紹介してくれて、その時に自分の中で将来プロフェッショナルとして、やって行きたいと思ったんだ。それから翌年からずっと一所懸命DJ活動して行って、ハマったんだ。

--はじめてのリ・エディットは、ジェイムス・ブラウンの
'Funky Drummer'だったそうですが、


そうなんだ、その当時、'Funky Drummer'を素材にミックス・プロジェクトをしてたんだけど、どういう訳けか、全然上手くミックス出来なかったんだ。それで家に戻ってからもすごく悩んで、自分はJames Brownが演奏する以上のものをミックスする事なんて不可能だと思ったんだ。 その当時、ROXYでレギュラーDJをしていて、DSTもそこでヒップホップの パーティでDJしていてたんだ。その彼からすごく影響を受けていて、彼自身がプレイしている中で、一番ハマっていたの'Funky Drummer'だったんだよ。だから、自分もあの曲を使ってエディットに挑戦してみようと思い付いたんだ。結果的にどうにかこうにかジェイムスのフィーリングを活かしてエディットする事が出来たんだ。

--1975年にパラダイスガラージがNYにオープンしましたが、
当時どのようにして、ガラージと出会ったのですか?


Paradise Grageを知った一番最初のキッカケは、自分といつも一緒にDJしていた友達の紹介だった。
それとウエストエンド・レコードCEO(兼Paradise Grageファイナンシャル・サポーター)のMel Cherenからも色々と聞いていたんだけど、その新しいクラブ(ガラージ)のブループリント(草案)は、ベストDJにベストサウンドシステムとか、 どんな雰囲気にしたいとかね。それが結果的にその時のアイディアが後にガラージになったんだ。 それからある晩、自分と一緒に働いている友人のホセから誘われてコンストラクションパーティに行ったんだ。そこが後のガラージとなるんだけど、その時が一番最初のガラ−ジとの出会いだったんだ。そしてオープン後すぐにハマったよ。

RECENT WORKS 1
--最近リリースされた”サルソウル・ミックス”について、

そもそもこのプロジェクトをするにあたって、ヒサ(キングストリート)と色々と相談したんだ。この案件はすごくエキサイトな出来事だったんだけど、サルソウルミックスCD、コンピレ−ションは過去に何度となく、再編集に、再編集され尽くしている事を理解しているし、それに新しく編集する素材自体があまり残っていないし、、、それだけじゃなく、ヒサが言うには、現在9〜10アルバムくらいのサルソウルが同じ時期にリリースされる予定でいて、そこで自分は今迄のサルソウル・ミックスにはあまり収録されていないようなトラックも含めて編集してみようと思ったんだ。その うちの2、3曲は既にライセンス契約が取れずに収録出来なかったものあるけど、いくつかは普段あまり収録されていないのも含んでみたんだ。

--サルソウルの中でどのトラックが一番好きですか?

すごく答えるのは難しいよ。何曲かは気に入ったのはあるよ。でも強いて言うならば、 'How High'が一番のお気に入りだよ。なぜならその曲は他のトラックと比べてそれ程 プレイされていないし、すごくクラッシーな感じがあるからさ。
ダニ−さんの人生にとって、サルソウルとは?

それは自分にとって、人生の大部分のヒストリーを占めているよ。それに とても終始一貫したクラッシック(ダンス)レコード集で、 自分のミュージックセレクションの中でのアンカーパートだと思う。


RECENT WORKS 2
--それと最近リリースされた"Edits By Mr. K"について、

このプロジェクトは前作の”グラスルーツ”と、少し継続性のある作品だったと思う。しかしこのプロジェクトはミックスでは無く、エディットのみにフォーカスしたものだったんだ。たぶんStrut(Label)次第だと思うけど、これは自分のシリーズの様な感じかな。それに自分にとってのヒストリーみたいな感じで、あまり新しいものは取り入れていないけど、ちょっと古いエディット中心にね。その中の数曲は過去にリリースされたトラックを含め、あまりアルバムとかに収録されていないトラックとかも色々と収録してある。


RECENT WORKS 3
--去年リリースされた最もパーソナルな作品と言われている'Grass Roots' について、

'Grass Roots'は、自分にとっての『始まり』を明白に宣言しているんだ。自分は 何十年もプレイし、編集し続けて来て創ったトラックが数多くある中、自分のビジョンにある全てのトラックを1枚のレコードに含む事は不可能だったから、その中でも特に自分にとってパーソナルなトラックを中心に収録したんだ。この作品が一番自分にとって核心に近い作品だと思う。しかしこのアルバムにはジェイムス・ブラウンは含まれていなくて、周りの人々の反応は、えっ?!って感じなんだけど、この作品は自分自身の過去を振り返ったパーソナルな作品集なんだ。これを通して自分のキャラクターって何だって事を改めて理解したかった。 収録されているそれぞれのトラックの意味する事など、パーソナルな経験からの言葉を添えて説明しているんだ。

BEST WORKS
--これはかなりタフな質問ですが、今までの作品の中でベストトラックは?

特に大好きなトラックはいくつか浮かんでくるけど、その中でも特に気に入っているのは、これは、公式にリリースした作品じゃないんだけど、”I know I leave you"だよ。このトラックはマスタリング・プロセスでメストアップ(失敗)してしまい、使えなくなってしまったけど、オリジナルバージョンのはお気に入りエディットのひとつだよ。あとは"Runaway'も好きだし、他にも色々好きなのあるよ。

--ダニ−さんが一番影響を受けたDJについて、

強いて言うならば、自分の過去からの人で、すごく影響を受けた人たちだけど、 その中でも特に強い影響を受けた人は、Dave Mancusoだね。それとlarry lavanもすごく影響受けたし、nicky sianoとかもね。だけど現在の人で、自分が一番影響を受けたと思う人は、DSTや、自分がヒップホップとかやって色々な実験をしている時に出会った人たちからかもしれない。

--もしよろしければ、次のプロジェクトについて教えてください。

まだハッキリとは分からないけど、、君何かアイディア教えてくれる?(笑)
いちおう大きなプロジェクトがいくつかラインナップしている。 もしかすると、’K’名義で何かやるかもしれないし、あとサルソウル・ミックスも またやるかもしれない。
--How does house music make U feel?

ミュージックは自分を動かし続けてくれ、活かし続けてくれるもの。
先週の土曜日には札幌で18時間もプレイし続けても、まったく疲れなかったし、 音楽自体が自分を動かし続けてくれるんだ。肉体的にはプレイし始めて1時間後くらいには足が痛くなったりするけど、音楽そのものは自分にとって精神的、肉体的な事すべてを再生してくれるんだ。

--日本のファンの方へ何かメッセージはありますか?


殆どの自分のファンの人々達はハウス・ミュージックのみならず、良い音楽、ソウルフルな音楽に対して、’真実の愛’を持って接してくれていると思う。彼らに奨励する事と言えば、インターネットでファイル交換をしないで、CDショップとかでCDを買ってサポートしてくれたら最高だよ。レコードを所有する事はとても良い事だと思うよ。

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[インタビュー&テキスト:4/12/2003 井出]
Supported by Kingstreet sounds,Toshiba EMI, Air, / Interviewed & Text by Jun Ide




DANNY KRIVIT

来日の度にオーディエンスをメロメロにしてくれる偉大なDJ、FRANCOIS K.をもってして 「自分を唯一惨めな気持にするDJがいる」と言わしめる存在。 そのDJ歴は1975年より始まり、奇しくもPARADISE GARAGEのスタートと時期を重ねている。 プレイしたクラブは43店舗以上にものぼり、 ミキシングやエディットした名曲は"TOUCH and GO"や"Cassanova Brown"を始めとして JAMES BROWN、FIRST CHOICEにまで及ぶ。 もちろんLARRY LEVANとも深い関わりを持つ事は言わずもがなのN.Y. CLUB MUSIC SCENEの 生き字引的存在。現在も尚BODY&SOULにてレギュラープレイを続行中!! '60年代、グリニッジヴィレッジにてジャズシンガーである母と CHET BAKERのマネージャーである父の元に育つ。 自らAFTERHOURS PARTYを開催しながらクラブにも足繁く通い、 そこでNICKY SIANO、WALTER GIBBONS、TEE SCOTTなどと交流を深た。 "THE LOFT"にて朋友となるFRANCOIS.K、LARRY LEVANと出会い、 それからは"PARADISE GARAGE"がDANNYの遊び場となる。 '79年、"ROXY"のオープニングDJを務め、 その後4年間メインDJを務めた後"THE CHOICE" "THE LEGENDS"、 "LIFE"、"THE LOFT"、"NELLS"、"THE SHELTER"、"SOUND FACTORY BAR"などのDJを経て、 '96年から"BODY&SOUL"のレジデントDJとなった。 最近、彼の最高傑作と言っても過言ではない"LOVE IS THE MESSAGE"が正規盤としてリリースされ、 K.O.T./FINALYのエディット、DANNY KRIVIT GRASS ROOTS,"Edits By Mr. K"という 彼自身のコンピレーションのリリースと四半世紀に及ぶ彼のDANCE MUSIC LIFEは 未だ上昇期。


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