Jazzanova interview
アリソン・クロケット インタビュー

アリソン・クロケット インタビュー
[Interview & Text by jun ide
Supported by Matamura@Village Again

Early development:
●もともとワシントンDCで育ったそうですが、
幼少の頃どんな風にして音楽に興味を持ったのですか?


私は幼い頃、ピアノにすごく興味を持って、最初はおもちゃのピアノから 始めて、それから5才になる頃に本物のピアノを弾く様になった。私の父親はジャズ ピアニストであり、サクソフォニストでもあったから、私は、家で本当に沢山の音楽を聴いて 育った。クラッシックピアノのレッスンを随分長い期間受けていた。高校時代には、 ヴォイストレーニングのクラスも受けるようになった。何故ならそれが一番早く高校に アクセプトされる事だったから。 高校では声楽を学び、そのままカレッジでも、音楽を学び続けていた。 その頃になると、ピアノを弾く事が少し恐くなってしまった。。それでも、私のお兄さんが 私にピアノを弾くように仕向け、またピアノを弾く様になり、現在に至るの。






●影響を受けたシンガーについて教えてください。

私はすごく沢山のアーティストに影響を受けたわ。家で良く聴いていたのは、 ナンシー・ウイルソン、アース・ウインド・アンド・ファイア、スティービー・ワンダー、 それから、自分で聴く様になったのは、プリンス、ジャネット・ジャクソン、 特にシャカ・カーンは、私が一番大好きなシンガーなの。本当に沢山いて答えきれない・・ あとは、エラ・フィッツジェラルド、カサンドラ・ウイルソンとか、本当に沢山よ(笑) 私はたまたま歌うようになり、自分は歌う事がすごく大好きだったって事が分かったの。 もともとは、シンガーを目指していたというより、ピアニストになりたかった面もあり、 歌えるピアニストといった感じに近いと思うわ。実際自分の弾くピアノのファンでは 無いけれどもね(笑)私が歌う様になったのは、皆、私がピアノを弾く事を期待してたからかもしれない。私はピアノ以外の別の事をトライしてみたかったの。ただそれだけの事よ。


●当時、フィラデルフィアにあるカレッジで音楽を学んでいたそうですが、どんな風にしてKing Britt(aka Sylk 130)の名作"When the funk hits the fan"の作品に参加したのですか?

カレッジ時代にキングブリットと出逢ってから、私は音楽人生を旅する事になったの。 当時アシッドジャズが黎明期の頃、私は、ブルームーンというクラブで DJと一緒に歌っていた時に、たまたまキングブリットのパートナーだったジョッシュ・ウインクが、私のショーを見ていて、当時彼らのプロジェクトの中の、1曲であった”シーズンズチェンジ”を歌わないか?って誘われたの。私自身、学生でもあったし気軽にOKしたの。自分の経験にもプラスになるし、フリーだったし、どうにでもなるわって感じだった。それから、彼らのスタジオに行って、その曲をレコーディングし終わったら、またもう一曲"Getting into it"があるんだけど歌えるって?言われて、OKして吹き込んだの。本当に成りゆきで起きた出来事だった。 この作品は、本当に面白いレコードだったと思うわ。人々は私がこの中で4曲歌っている事を 知らない人も大勢いた。なぜなら私のスタイルと少し異なるからね。この作品の後から、ジャズを歌う様になった事もあるけど・・・ あともうひとりのシンガーだったベッキーが、"Getting into it", "Up town"の2曲を歌っていると皆に思われてたから、その曲は私が歌ってたって、皆にアピールしたけどね。(笑) あの作品は、私が一番最初に歌う事のキッカケになり、ファンクを歌う事、 ジャズを歌う事、R&Bを歌う事、レコーディングをする事、すべてが初めての経験で、すごくユニークな経験だった。何故なら、その時初めてプロフェッショナル環境で、レコーディングをする事ができたからね。それまでに何度かレコーディングした事はあったけど、あくまでも簡単なデモをレコーディングする程度のものだった。本当にこれが一番最初の レコーディングだったのよ。Seasons Change, とか、沢山の人々にとっても特別な曲に なったらしいって聞いた事もあるわ。


 
 
 

Mid Stage development
●当時、US3とどんな風にして、一緒に活動するようになったのですか?

たまたまUs3のジェフが、KingBritt の" Seasons Change"を聴いたらしく、そこから 話が始まった。彼女ならUs3にフィットするってことで参加する事になった。 それから、暫くはUs3と一緒に活動する事になって、ロンドンのソニーでレコーディング したり、NYとロンドンを往復する生活になっていった。 その後、色々とあって、ソニーとUs3との関係が崩壊してしまったから、新たな ホームを探す事になった。その間も彼らと一緒に活動は続けていて、レコーディング、 ライブなど様々な事を行っていた。そして約1年に渡り世界中をツアーで回ったりして、長い期間を掛けてプロモートしていった。そういった経緯があり、彼らと3年間一緒に活動を共にした。

 
 
 


●90年代初頭アシッドジャズ黎明期〜最近のスタイルについて

当時アシッドジャズは、どちらかというと、ソウル、ジャズとかの ミクスチャーのようなスタイルだった。ホレス・シルバー、アート・ブレーキーとかの インスピレーションを入れたようなダンスミュージックで、ヒップホップのディガブル・プラネッツとか、SOULIISOULとかの、ソウル、ジャズ、ヒップホップの延長のように捉えていた。DJがエレメントをミックスして、ダンスミュージックのように、フロアで客を踊らせる様にしていた。それはすごくユニークなアプローチで、異なる音楽を1つにミックスしてパフォームするようなものだった。 最近では、沢山の人たちが私の事をニュージャズ、プログレッシブソウルとか、呼び名は 何でもいいんだけど、関連しているように思っているみたい。
最新のテクノロジーを使って、少しひねりを加えて、アコースティックの部分を取り入れたり、人々は常に色々なリソースをバックグラウンドへ加えて、ミックスしている。 ヒップホップは、どこにでもあるものになった事もあり、沢山の人がヒップホップ、70年代ソウルの要素を バックグラウンドへ取り入れるようになった。70年代のソウル、マーヴィン・ゲイとか聞き返すようになったり、ダニー・ハザウエイとかの、エレメンツをマージンングするようになっている。DJたちは、色々な要素を取り入れ、色々なエリアで、自分達を表現するようになってきていると思う。


●多数のコラボレーション活動を続けて行く中で、今回アリソン・クロケットとしてソロ活動を開始した経緯について

いままで私は、本当に沢山のアーティスト達と関わって来た。
でもそれは、決して私個人としてでは無く、常に King Britt featuring Alison Crockett, Us3 featuring Alison Crockettみたいな感じだった。それ以外の沢山のプロジェクトでも、 私が、シンガーとして参加しているような形で、決して私自身としてでは無かった。 私は、長い間リリックを書き続け、歌い続け、パフォーミングも 長い活動をして来ているし、そろそろ私自身のために歌おうと決心したの。


●On becoming a Womanについて

"On becoming a Woman"は、どんな経緯で作ったかっていうと、 私はNYにある”メトロノーム”というクラブで、レギュラーでギグをやっていて、 そこで沢山の自分の持ち曲を歌っていたの。どの曲が反応が良いかとか、 どのミュージシャンがフィーリングが合うかとか見ていた。 そういった事を、私の兄といっしょに、あれこれ思案を巡らせていて、どの曲を やるかとか、アレンジするとか、新しい事試そうとか色々話をした。 今作では兄がすべてプロダクション作業を行っている。スタジオに行ってレコーディングしたり、ライブレコーディングをやったり、色々とやっている。"On becoming a Woman"nは、 ボーカルを引き立たせるように創られた作品で、レコーディングする内に、より深く 作品に入り込む事が出来たの。我々は沢山のバジェットがあるわけでは無かったので、 私のヴォイスですべてをカバーするのが最適だと思った。もしホーンプレイヤーが 入れられなければ、私の歌声で賄うようにした。
"Like Rain"に関しては、バックグラウンドのボーカルが極端に少ない理由は、 レコーディング中にコンピューターがクラッシュしたからなの(笑) すべての努力が無くなってしまってショックだった・・・しかし、聞き返してみると、幸いにも、バックグラウンドが無い方がサウンドが良いねって事になった。時々こういったアクシデントに見舞われる事もあるけど、結果的にはそれで良かったって事もある。我々は、沢山の事を試して、何が上手く行って、何が上手く行かなかったかを見るの。

 
 
 


●今作に収録されているリリックは、すべてご自身の個人的な体験からくるものですか?
そして曲を通して、リスナーに何を一番伝えたいですか?


私のリリックに書かれているものは、私がイマジネーションしたものも含まれて いて、その中に自分自身を投影している作品もある。それはいつでも、私自身”スナップショットアーティスト”、”フォトグラファー”として見ている。すべての 曲は、人生の一部を30秒スナップショットしたものなの。私がリスナーに歌いかけたいものでもあるの。いま何が起きているかを見て欲しいの。その前に何が起きているのか?その後に何が起ったのかは、私には知る由もないけれどね。"Save Me"とかのリリックは、実際には 私の個人的な体験からというよりも、突然パッと書けてしまったものなの(笑)私自身すごく気に入っている。この詞の登場人物の彼女は、恋に落ちて、そして恋を失うことを恐れている 情景が浮かぶような・・・おそらく聴いているうちに、色々と結末が想像できるかもしれないけど、結末はあえて書いていないの。彼らはすごく近くにいるのに、キスを敢えてしないんだけど、精神的にはすごく親密になっているっていう所を表現し、そこで曲が終わるの。



● "The Return of Diva Blue"について

"The Return of Diva Blue"は、私のダンスルーツに戻ったような作品に なっていると思う。ディヴァ・ブルーは、私の別キャラクターでもあり、 私を違うフォーム、違うシェイプにさせてくれる。今作を通して、自分自身の作品を振り返ってみようと思った。私達は、いままで一緒に仕事をしてきた人達にお願いして、このリミックスワークを実現する 事になった。結果的にはこのリミックスプロジェクトは、すごく良い形に仕上がって面白い作品になったと思う。最初の頃は、どんな仕上がりになるかは全く予期出来なくて、中には最初の内は、ウイアードな印象のミックスもあったんだけど、結果的には一番大好きなリミックスのひとつになったものもある。

 
 
 

●How does music make U feel?

素晴らしい気持ちにさせるわ。それは食べ物のようね。
空気でもあり、水でもある。私の気持ちを満足させるもの。


アリソン・クロケット(Alison Crockett) official web

NYのミュージック・シーンでピアニスト、ヴォーカリストとして高い評価を得るAlison Crockett。幼い頃からピアノに親しみ、自らを"歌うピアニスト"と称する彼女。 Donna Summer、Sarah Vaughn、Erykah Badu(国内盤のボーナス・トラックにはバドゥのカバーも収録)らの影響を受けた、そのヴォーカルは独特の渋みと暖かさを感じさせ、多くのアーティスト、コンポーザーがその声に惹き付けられている。  これまでにも 多くのプロジェクトやグループに参加し、あのUS 3のヴォーカリストとして加入し、来日公演をおこない、Sylk 130(aka King Britt)の絶対的クラシック"Season's Change"のヴォーカリストとしても知られ、他にもマスマティックス、BLUE 6、Land Slideらとも共作をおこない、ジャズ・フェスティヴァルへの参加するなど、その表現力と活動の幅には驚きを禁じえない。  
様々なプロジェクトを経て発表されたデビュー・アルバム"On Becoming A Woman"はジャネット・ジャクソンの初期の名曲"の激渋カヴァー"When I Think Of You?が話題を呼ぶ。ピアノを中心としたジャジーなそのサウンドは日本でも一部で大きな反響を得る。リリース後、ジワジワとアルバムは本国以上にUKで話題を呼び、Wah Wah"からリリースされた7インチ"Like Rain"はGilles Petersonの2004年の年間チャートの3位となり、数多くのDJにプレイされる。 続く12"インチ・シングル"UR"はYam Who?の手により、情熱さを増し、多くのラジオDJがこの曲をプレイしたがった重要な曲になる。また 彼女と親交の深い大物、DJ SpinnaがRemixした"Cross Road"はオリジナル以上にダンサブルでソウルフルな仕上がりとなり、リリースと共に売り切れの店が続出となる。そして絶好のタイミングでREMIXアルバムもリリース。オーガニック・ソウル・ブームの波とは無関係に素晴らしい音楽を作り出し、クロスオーバーの理想的な形を作り出しているのが"アリソン・クロケット"である。




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Adriana Evans interview by jun ide/エイドリアナ・エヴァンス 特別独占 インタビュー: Adriana Evans exclusive interview by jun ide/
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