Neutrino exclusive interview 特別独占インタビュー

Neutrino exclusive interview

●まず、Neutrinoを村上氏と結成するに至った
経緯について、エピソードをお願いします。

結成と言うよりは、自然な流れで一緒に曲を作り始めたというニュアンスで
Neutrinoは始まりました。村上君も僕(黒田)も大学生のころにjazz系のクラブ
で知り合いました。お互いにDJをやったり、やらなかったりという時期が続いた
のですが、村上君がMPC3000を購入し、それにあわせて僕も購入して曲を
作り始めました。音楽の好みもかぶるところがあったりしたのも一緒に
やるようになった理由のひとつです。


●Neutrinoのコンセプトについてお聞かせください。

上記にもあるように、neutrinoは、極めて自然に始動したので、明確なコンセプト
があって、その上で曲をつくっているわけではありません。しかし、出来上がりや
曲の制作途中にぼんやり考えることなどを思い出すと、しっかりとしたビート
(ドラムの音色やドラムパターンの吟味)と気持ちの良い浮遊感のあるような
でも、デジタルチックな痛々しくない音、そして、非常にミニマルでありながら
微妙な曲の展開が加えられているところなどを気にしています。これらのことが
結果として、neutrinoのコンセプトなのかもしれません。そして、われわれが
センスが良い音だと感じたり、DJプレイでかけたくなるような曲であるという
ことも重要なファクターです。

●それぞれが影響を受けたソウル系〜Hiphop~エレクトロ系
アーティストについては、作品のどんな所に活かされてますか?

曲をつくるときには、コンセプトやプランよりも、頭にぼんやりと浮かんだ
イメージを音に変換していき、そこからどちらかというと理論よりもそのとき
感じた雰囲気をふくらませて作り進めていくことが多いので、曲のどの部分に
過去から聴いてきている音楽の影響が出ているか、理解することはできません。
もしかすると、どこにも反映されてないかもしれないですね(笑)
その辺は、聞いてくださる方々のほうが敏感に感じ取れるような気がします。

●NYでNickodemusと偶然に出会って、Mushレコードから
「Quest ep」をリリースするに至ったエピソードをお聞かせください。

当時、村上君はNYに留学(遊学?)していたりしました。
僕(黒田)は日本で大学生してたのですが。ただ同じ機材を操っていたので
そのデータをやり取りして断続的に曲をつくっていました。それで、
村上君が、giant stepのパーティでnickと出会い、われわれの曲のサンプルを
渡したことから、nickもリリースを重ねていたmushレコードを推薦され
リリースにいたりました。

●さて、色々な経緯の元、1st作 Neutrinoがリリースされましたが、
創作する上での、インスピレーションについてお聞かせ下さい。

非常に難しいご質問ですね。
ひらめきは、予想もしない場面で起こります。電車に乗っている時や、歩いている
ときや、飛行機の中、それは自分でも分かりません。思いついたときには、それを忘れないようにして、時にはメモなども取って、機材に向かいます。イメージは、直接的にある音楽のサンプルフレーズとあるビートをブレンドするという感じで思いつくときもありますし、抽象的な映像イメージで浮かぶこともあります。重要なのはそのときの雰囲気を機材を使って音に変換する作業です。ただ、機材に向かうことは、そんなに好きではないので、気分が乗らないとなかなかできないですね。
でも、最初のインスピレーションを満足のいくような新鮮な形で曲にすることは
非常に難しく、まだ成功した経験はないような気がします。

●今作で一番思い入れのあるトラックについて、
又、何をモチーフに造り出したのでしょう?

各曲に対して、思い入れというのはそんなにないような気がします。
特に社会的なメッセージ性があるというわけでもないですし。
ただ、各曲ともにひとつひとつの音の構成要素(音の粒)、そして要素同士の
組み合わせが、気持ちよくなるように、そういう思いは込めています。
モチーフも、あまりないと思います。制作途中で、ふと気になった曲を聴いたり
しますが、それが直接的にわれわれの曲のモチーフになるということはないように
思われます。仮に自分の頭の中が完全に理解できていれば、そのあたりのことも
容易にわかるのだとおもいます。

●では、Neutrinoの今後の方向性と展開について、

明確なプランなどは特にありません。
我々が、気持ちよいと感じたり、いいと思えるような音をじっくりと
つくり、まとまったところで再びリリースできればと思っています。
新しい試みとしては、ボーカルなどを入れてみたいと考えており
これは、既に少しずつ進みつつあります。しかし、欧米のスタイルを
表層的に模倣したようなスタイルだけは避けたいと思っておりますし
その反動として安易に日本や東洋の音を織り交ぜて表現するようなことも
避けなければなりません。普段の生活で、欧米の影響は体の
隅々までゆきわたっていますし、日本人だからといって洗練された日本文化
を享受しているわけでもありません、そもそも日本文化も中国伝来ですし。
そういうスタンスのもとで曲を作るので時間を要するかもしれません。
そして歌もそうですが、詩など、ことばも織り交ぜたトラック作りに
挑戦してゆきたいですね。リリースに関しては、今後も続けたいと思います。
そして、日本国内からもリリースをしてみたいです。それは、
自分の生活している国から、そしてそこから受け取ったなにかを音にして
表現することが非常に意義があると感じるからです。

●How does music make U feel?

音楽にもいろいろなスタイルがあるので、一口には言いにくいのですが、
言葉では表現しづらかったり自分では気づかないこころの表情を理解させてくれるものだと思っています。
(ちょっと回答からずれています。すみません。)

●リスナーに対して、何かメッセージをどうぞ。

部屋でゆっくりしながら聴いてください。明け方のドライブにも
いいかもしれません。DJの方であれば、ラウンジなどで選曲されることを
オススメします。じっくりと、しみじみ聴いてもらえるとうれしいです。
もし、聴かれたならば、感想を教えてください。
Kuro58@hotmail.comです。

Artist name:Neutrino
Album title:
Neutrino
Release: 2004/05/20
Label:Mush/Hostess

デビュー作Quest EPに続き、村上敦浩(むらかみあつひろ)と黒田英樹(クロダヒデキ)による日本人ユニットNeutrinoは、効果的なリズムへのアプローチとメロディーに対する敏感な聴覚によって、ミニマルでなおかつ、深夜にふさわしいサウンドトラックの形をとったビート&グルーブ音楽のプロとしてさらに深化を遂げている。アルバムは、ヒップホップから継承したタフなビートと温かなアナログサウンド、そして前進的なテクニックとが織り交ざり、深みと美しさを持った音楽で満たされている。Silent Poetsの下田法晴(しもだみちはる)氏のジャケットアートワークと、東京のダウンビート系クラブシーンから由来するこれらのトラックは、
日本でしか生まれ得ないであろう。

Neutrino

1998年にクラブで知り合った村上敦浩と黒田英樹で結成。
都内クラブでパーティをオーガナイズする傍ら、トラック制作を開始。 ヒップホップ、ドラムンベースから多大な影響を受けたビートづくりと jazz,soulやテクノからの気持ちの良いサンプル音色をミニマルな音楽展開で、 じっくりと聞くことのできるようなサウンドを目指す。 その後、村上がNY滞在中に知り合ったNickodemusに楽曲を 聞かせたことがきっかけとなり、Mushレコードより「Quest ep」をリリース。 Gilles Petersonのラジオ番組world wideでも数回に渡り オンエアされるなど、地味ながらも各方面からの反響のある作品であった。 その後、同レーベルからのコンピレーションにも「Quest ep」からの曲が収録される。 その後しばらく不定期のDJと音楽制作期間が続き 昨年末にようやく楽曲がまとまり、アルバムのリリースとなった。 ジャケットは、サイレントポエツの下田法晴氏に依頼し、楽曲の雰囲気を ヴィジュアル面でも高めている。

[取材協力:neutrino、interviewed by jun ide]


PV: animation&directed byYusuke Tanaka.
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[取材協力:neutrino、interviewed by jun ide]

 

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